私は2013年8月28日から2013年9月11日にかけてかねてから念願だった仏陀最後の旅ー大パリニッバーナ教ーの足跡を辿りインドの旅をしました。
大パリニッバーナ教は仏陀の一番弟子であるアーナンダを伴って、仏陀が覚りを開く前の6年間苦行した霊鷲山から、 涅槃の地クシーナガルまでの旅をする間に説いた教えだそうです。いろいろな解釈が あるそうですが、私は岩波文庫の 「仏陀最後の旅ー大パリニバーナ教ー中村 元訳」(注1)を元に旅をしてきました。 私は花園国際大学文学部国際禅学科 教授、文学博士佐々木閑先生のNHKテレビ100分で名著を見て、仏教が実在ということについて深く研究していることを知りました。(注2) 先生は京都大学工学部工業化学 科、および文学部哲学科仏教学専攻卒業、京都大学大学院文学研究科博士課程満期退学という学歴の持ち主です。
これを機に昔より気になっていた心の問題と素粒子論(私にとっては実在と言い直した方が良いかも知れませんが)の 問題をなぜインドの哲学者と科学者が対談をし、知見を得ているのか肌で感じたいと思いました。仏陀はインドの哲学 に多大な影響を与えました。仏陀と言うより仏陀の弟子たちが2,500年にわたり、人間の五感と心について研究を重ね、 現代物理学に多大な影響を与えて来たと私は思っています。佐々木先生の上に述べた研究はその上で成り立っている ことは明らかです。(注3)特に五感【目、耳、鼻、舌、身】と心【意、識】が実在を作り出しているという考えは私もその通りと思うし、人間原理の原点になっていると思うのです。(理解不足の事があるかも知れません)(注4) ハイゼンベルグの量子論に疑問を持っていたアインシュタインとインドを代表する哲学者タゴールの討論は有名です。実 在という事について討論の後でアインシュタインは、かねてから言っていた「あの月は私が見ているときだけ存在するのか」 ということにダメ押しされたんではないでしょうか。
そんなことで昨年は現代科学まで影響を与えた2500年前のお釈迦様について知りたいと思い、インドへの旅というよりは 仏陀最後の旅の足跡を辿ってきました。
お見送りありがとう。いってきます。
2013年8月28日、インドに着いたのは夜の11時、デリー空港にはこれから9日間一緒に旅するガイドのYadavさんに会い、 宿まで車で30分かかりました。その夜はお風呂に入ってバタンキュウと寝てしまいました。